こんにちは、EarthCampus株式会社web制作を担当している中島です。

弊社がさまざまな事業者様の経営課題を解決するべくwebサービスの制作に取り組んでいる中で、大切にしていることがあります。

それは

「お客様にITツールを導入する前に、きちんとお客様の直面している課題を明確にする」

ということ。

なぜなら、課題を明確にしないままツールの作成や導入をしてしまうと、的外れなものを作ってしまうからです。

「課題をハッキリさせるなんて当然。言われなくてもわかっている!」

と思われる方もおられるでしょう。

私も当然のことだと思っていました。

しかし、口で言うのは簡単ですが、実践するのは難しいことであります。

だからこそ弊社では意識して取り組むように、社員同士で声を掛け合っています。

実は、弊社でも過去に自社の業務効率化を目指してITツールを導入したのに失敗をした経験があるのです。

その失敗から得た学び、そして改善のための取り組みを紹介させていただき、「課題の明確化」をいかに大切にしているかをお伝えしたいと思います。

是非この記事をお役立ていただきたい方

ITツールの導入を検討中の方

ITツールの導入に失敗した経験のある方

どうやって課題を明確にするかが知りたい方

弊社の導入失敗事例

弊社は立ち上げ当初、会計処理や事務処理をこなす上で、ITツールを積極的に活用しました。

効率化ができるところはITツールで効率化するという意識です。

営業チームの業務管理もITツールで行うべきだという考えのもと、決して少なくない費用を払って情報の一元化を目指しました。

営業の質を上げるために情報一元化のITツールを導入

私がとあるクラウドサービスのセミナーに参加した際に、顧客情報管理ツールに興味を持ち、導入を検討するようになりました。

当時は営業マンの実力がバラバラで、

  • どんな案件がうまく成約に至ったのか
  • 成約に至らなかった案件はどう改善すべきか

ということをデータをとして集める必要性を感じていたからです。

話し合いの末、年間約130万円の経費を投じて顧客情報管理ツールの導入を決めました。

ツール活用度も低く、営業の質も改善できなかった

導入後、社内でツールの使い方の研修を行い、顧客情報を蓄積することを業務内容に加えました。

この情報を活用して、営業会議で改善点の効率的な発見を効率的に行える状態を目指して。

しかし、3ヶ月近く経っても社内でツールの活用をした効果を実感することはありませんでした。

それどころか営業活動の質がむしろ悪くなっているように感じたのです。

営業マンにとっては顧客情報を入力するタスクが増えたことで負担を感じるようになり、営業会議ではツールの使い方に関して議論が増えたことで、肝心の成約のための業務改善の話が減ってしまいました。

ツールをうまく使いこなすことが目的になっていた

弊社が導入したITツールは、自分の会社の状況に応じてカスタマイズができるように作られていたこともあって、

  • 営業マンがストレスなく顧客情報を入力できるようにフォームを整える
  • 蓄積された情報から会議に役立ちそうな図表やグラフを自動出力する仕組みを作る

などの本質とは異なる部分に集中してしまいました。

ツールを使いこなすことはあくまで営業のレベルアップのための手段だったはずですが、いつの間にかツールを使いこなすための時間が営業改善のための時間を奪っていたのです。

当初の目的外での活用を考える時間ばかり取っていた

弊社が導入したITツールは、他のITツールと連携することもウリだったので、当初の営業のレベルアップの目的以外でも活用できることを期待していました。

営業のためだけじゃなく、他の事務作業も効率化できるという魅力から、年間130万という金額を投じても良いなと思ったのです。

しかし、あくまで最優先すべきは営業の質の向上。

当初の目的がぼやけて、社内チャットツールの活用を考えたり、帳簿との連携を考えたりと、余計なことに時間を割いていきました。

しかも、130万円の元を取ろうと考えている中、営業での活用度が一向に高まらなかったために、

「何かうまく活用できることはないか」

と探して、当初の目的から余計に遠ざかる悪循環に陥ってしまいました。

取り組むべき課題を明確にした

「このままではダメだ」

まずITツールのことを一旦抜きにして考え、会社の取り組むべき課題は一体何なのかを明らかにするための話し合いを行いました。

実際にマインドマップを用いて行った問題の整理をご紹介します。

まずは会社の抱えている問題を書き出した

マインドマップに、会社の抱えている問題を書きました。

複数あれば複数書いてもいいですが、1個からで全然大丈夫です。

問題の原因だと思うことを書き出した

なぜ営業に実力差があるのかを書いていきました。

正しいか間違っているかは関係なく、「こうではないか?」と思うことを書きます。

また、新たに書いたことにも「なぜ?」を付け足していきます。

そもそもなぜ問題としているのかも書き出した

なぜ、「営業に実力差がある」ことが問題になるのかを書いていきました。

思いつくことをひとまず最低1個は書くようにします。

一番のネックになっている問題を見つけて並び替えた

そもそもなぜ問題なのかを掘った結果、一番解決したい問題は「会社の目標売上に安定して到達しない」ということだと考え、左に配置しました。

書き出し作業を繰り返した

  • 問題を1個以上書いてみる
  • 問題の原因と思うことを書いてみる
  • なぜ問題視しているかを書いてみる
  • 一番ネックになっていると思う問題を左に配置して再整理する

以上の作業を、何度も繰り返しました。

マインドマップでは一度作った項目を自由に配置し直すことができるので、非常に便利です。

そうしてある程度広げ終わりました。

全体を見渡してみると、実は見直すポイントは営業力の差だけではないことがよくわかりますね。

結果として売上を安定的に伸ばすことができればいいわけですから、もしも作業量の不足を改善して売上が伸びれば、商材の魅力が上がれば、ターゲットの見直しを行えば、わざわざ年間130万円払う必要がないかもしれないのです。

まずはお金と時間をあまりかけずに検証できることに集中すべきですね。

その後弊社は顧客管理ツールを解約して、顧客情報はCSVファイルなどで保管し、別の観点で売上を安定的に伸ばす方策を整えて売上を伸ばしています。

ITツール導入前に、まずはきちんと課題を発見せよ!

ITツールは便利な機能をたくさん用意してくれますが、その便利さを追いかけることばかり考えていては、経営上解決すべき問題がぼやけてしまいます。

お金と時間を無駄にしないためにも、まずは

  • 問題を1個以上書いてみる
  • 問題の原因と思うことを書いてみる
  • なぜ問題視しているかを書いてみる
  • 一番ネックになっていると思う問題を左に配置して再整理する

という作業を繰り返して、問題の整理をすることから始めてみましょう!

EarthCampus株式会社ではITツール導入の悩みのご相談に乗ります

2020年7月現在、新型コロナウイルスの影響で経営が悪化した事業者の方は全国にたくさんおられます。

特に対面型のサービスを提供しておられる事業者の方は、従来のビジネスモデルだけではいけないと考え、ITツールを使って非対面でも売上を上げる方法を探っておられますが、一歩間違えればかつての弊社のようにツール導入に失敗してしまうことでしょう。

EarthCampus株式会社では、事業者様の抱えている問題を一緒に考えさせていただき、その問題解決に添った形でITツールの導入をサポートさせていただきます。

どうぞお気軽にご相談ください!

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